カードの資産運用をする気はないので塩かどうかはどうでもいいんだが、
これ「アヴァシンの帰還」以来のスーパークソセット臭がするな。

ドラフトは面白くないし、スタンもおそらく面白くないように推移するように予感できてしまう。


ドラフトなんて、まじで基本セットのドラフトやってんのかと思うほどだ。
なんというか、圧倒・鼓舞は追加効果程度のもので大したギミックじゃないし
反復は既出再録な上にシステム構築にも関与しないんだから
ただ雑に放り込まれた感があって意味がわからない。
濫用は暴食の出来損ないで、やはり既出感があるし、面白いのは本当に疾駆だけだ。
ギミックを感じないんだよな。何させたいのかが読みとれない。
払ったマナに対して妥当な効果が得られる普通のカードの応酬というか、
非常にクラシックなMTGという感じがするね。
伝統的に、タフが強すぎて頓着するセットと、緑がマナレシオの面で優位を取れてしまうセットは
セットの出来がよくないときのパターンのように思う。
デザインに口出しする立場でもないが「錯覚の利得」は絶対アンコモンでよかった。


スタンについても不満しかない。
1ターン目がタップインだから、
テラーは2→3に、ラスゴは4→5にスライドしている。
というのがタルキール覇王譚での不文律、2マナに除去を作らないのが美学だったはずだ。
スローな環境を推奨しつつ、カードパワーとテンポを秤にかけるのが構築のミソだった。
だからこそ稲妻の一撃の役目が大きく、これが弱くなるようにデッキを組む応酬(例えば軍属童の突発やブリマーズ、アナフェンザ等)こそが、このセットの趣向の大きい部分だった。

究極の価格はあっさりそれを覆してしまったし、
2マナの除去が「稲妻の一撃(胆汁病)」「究極の価格」「勇敢な姿勢」というのは
非常に運ゲーを誘発しやすい取り合わせになっている。
「打たれると強いが、自分が使うと弱い」っていうのは運ゲーの定義そのものだ。

前のセットで「精霊龍ウギン」を刷ったことによって
シディシのような場を整えに行くデッキは存在を否定されてしまった。
これだけでも「ハルマゲドンがあるから青以外のコントロールが作れない=バッドデザイン」
みたいなあまりよくない現象なんだが、
デッキタイプは高速~中速域に集中してんだから、それでこんな除去の取り合わせになると
歯がゆい思いをしながらどうにもならないみたいなことがお互い起きる。

「早いデッキが多いから捌けるコントロールを作るとこれが青黒に勝てなくなる」
みたいな3すくみ状態が、状況によって刺さるカードが多すぎるせいで泥沼化していて
なかなか脱却できないという感じだ。

これもうナヤヒロイックみたいな惑星的なクソデッキのほうがいいかもしれんね。
できあがったサンプルレシピとかを見て回ってると
ほんとにホーネットが強そうなので、これで青黒に勝つ手段を模索するか。
既存のアーキタイプに乗っかること自体が既に運ゲーなので、俺は今回はそれは絶対に避けたいと思う。
少なくとも強いデッキは既存のアーキの中にはないし、感覚をリセットして0から作れないとだめだ。

ネガっても仕方ないけど、これは近年まれにみる劣悪なセットだと思う。
エルダードラゴンたちも面白いんだけど、ウギンの影響でデッキがかなり速くなってる上、
「勇敢な姿勢」とかがとられたりしてるんだからほんと運次第って感じだよね。
運ゲーの激流の中に自分から突っ込んで行きたくないから、ドラゴンデッキとかも食指が伸びない。

ナーセットとかは値段下がらないかもしれないね。
俺とかもうドラフトしなくていいかなとすら思っちゃうくらいだから。

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