SHIROBAKO(2014年)
2015年12月29日 過去作アニメ
今年やり残したこととして、この作品を見てました。
好きにしても、嫌いにしても
感想が特殊なもの(アニメ制作についての所感は複雑なので)になる作品だと思います。
当時はかなり苦手なイメージを持ってしまって
途中で視聴をやめてしまったのですが…
嫌いなりに自分の意見持つかと思って見始めたら
まあ、面白かったよ。
特に後期クールのほうが良かったので後味はかなり良い。
完全に肯定する感想ではないので、一応不快警報。
SHIROBAKOがどういうアニメかというと、
簡単に言えばアニメ制作現場のドキュメンタリー作品。
制作セクションごとの
「横の関係(連携)」と「縦の関係(継承)」ってところをうまく捉えながら
どういう手順でアニメが作られているかを見せてくれる。
ドタバタして慌ただしい制作現場を描くことが、
アニメ制作の実情とか面白さを伝えるドキュメンタリーになっているんだけど、
それがそのまま制作劇として1つのドラマにもなっている
って感じの作品。
当時の視聴をやめた理由は
・これ以外のアニメを見るときにも、制作情景がちらついてしまう(その知識がついてしまう)
ってのが
自分にとってマイナスに思えたから。
あくまで、視聴者はアニメ作品をみるべきで、
「視聴者」対「制作者」の構図になってはいけないし
制作の意図ばかり汲み取るアニメ審査員みたいな見方になってしまうのもよくない。
アニメの方向性は面白そうだけど「これは知る必要のないこと」と思えてしまった。
・宮森あおいは、キャラの役割として
情熱や成長を主張する存在ではなく
仕事に忙殺される様子を、視聴者が「客観視・俯瞰視」する存在だったこと。
(セクション内での先輩後輩の系譜ってところもテーマだったと思うので
そういう意味で、あおいも「変化」はしているのだが、成長劇かというと違った。
最初から仕事が出来る存在だったし、感情や葛藤を外に爆発させることはなかった)
キャラの良し悪しとは別に
立ち位置的には視聴者とは距離があると感じてて、
(俺がよく使う表現でいう「対岸の火事」の距離)
後半の展開がキャラの心情が中心になるなら、見ててついていけなさそうに感じたから。
見終わった今でも、やはりこの辺の要素は全く的外れだったとは思ってません。
どこか見方として割り切りどころはあったように思います。
ただ、心配したほど問題じゃなかった。
このアニメって、見てる側の印象で
「制作をねぎらう気持ち」が先行したらダメだと思うんだよね。
くどさは感じなかったし、そこは余計な心配でした。
後期クールの制作の話も、つくり上げるまでの流れが重視されていて
キャラの感情を深く扱いすぎるってことがなかった。
(高校の同好会の回想シーンとかがそれほど無かったことからみても
あまり人物的なテーマは重視していなかったんでしょうね)
声優のずかちゃんのように、キャラの物語として爆発的によかったシーンがありながら
過程の暗い部分ってのは、あまり面倒な印象が残らなかった。
そのあたりが良かったです。
登場人物に想いを乗せる系の作品ではなく、客観視して物語を見るスタイル
ってところに一貫性があったように思いました。
アニメーターの「きつい」「やってられない」って本音や主張も
悪い方に出ていなかった。
この辺は現実というより、願望の要素も含めて作られてるのかもしれないけど
クソすぎて一緒に仕事したくないようなやつらがたくさん登場する割に
みんな奥底には愛情と信念を持っていて
潰れそうになったときに、お互いのそういう部分が励まし合う方向に機能するのががすごくよかったなぁ。
あおいがデスクに行き詰まったとき、
過去の武蔵野動画(アンデスチャッキーの頃)を回顧して元気づけられる話とか
めちゃくちゃ好きでした。
作品の要素としては、
「縦の系譜」の部分は特によかったように思いました。
杉江-小笠原-井口-絵麻の作画班での縦の関係は
作中でも何度も使われてましたけど、どのエピソードも良かったね。
現実のアニメ作品で
制作現場を連想したのは2013年の「宇宙戦艦ヤマト2199」かなー。
あれこそ、新旧のアニメーターが融合したすごい作品だったと思うし
制作現場のエピソードとかあったら興味ある作品です。
ヤマトはSHIROBAKO的な視点で2週目をみると、見方が変わって面白いかもしれないですね。
アニメを作り終えたときの達成感って、
なにも制作者だけのものではなくて、視聴者も一部共有できるものだと個人的には思います。
視聴者が勝手に思ってるだけかもしれないけど、
ほんとに好きなアニメのすごい回には一体感みたいなものがあって
視聴者は視聴者なりに制作スタッフに共感を覚えるものです。
最終回の打ち上げのシーンとかはすごく好きで、印象に残ったんだけど
これから大好きなアニメに出会えた時、
ふいにこのシーンを思い出すことがあるかもしれませんね。
ベスト回は19話か23話。
キャラ的には作画班の井口さんが好きでした。
「ナギナタは探したけど、なくってさ」←良い
気さくで出来る先輩、でも潰れそうになったときの彼女はすごく強かった。
16話の引きで、彼女がデザインしたアリアがこちらに敬礼するシーン、良かったなぁ。
才能がある人を見てるのは爽快感あるよね。超魅力的なキャラでした。
好きにしても、嫌いにしても
感想が特殊なもの(アニメ制作についての所感は複雑なので)になる作品だと思います。
当時はかなり苦手なイメージを持ってしまって
途中で視聴をやめてしまったのですが…
嫌いなりに自分の意見持つかと思って見始めたら
まあ、面白かったよ。
特に後期クールのほうが良かったので後味はかなり良い。
完全に肯定する感想ではないので、一応不快警報。
SHIROBAKOがどういうアニメかというと、
簡単に言えばアニメ制作現場のドキュメンタリー作品。
制作セクションごとの
「横の関係(連携)」と「縦の関係(継承)」ってところをうまく捉えながら
どういう手順でアニメが作られているかを見せてくれる。
ドタバタして慌ただしい制作現場を描くことが、
アニメ制作の実情とか面白さを伝えるドキュメンタリーになっているんだけど、
それがそのまま制作劇として1つのドラマにもなっている
って感じの作品。
当時の視聴をやめた理由は
・これ以外のアニメを見るときにも、制作情景がちらついてしまう(その知識がついてしまう)
ってのが
自分にとってマイナスに思えたから。
あくまで、視聴者はアニメ作品をみるべきで、
「視聴者」対「制作者」の構図になってはいけないし
制作の意図ばかり汲み取るアニメ審査員みたいな見方になってしまうのもよくない。
アニメの方向性は面白そうだけど「これは知る必要のないこと」と思えてしまった。
・宮森あおいは、キャラの役割として
情熱や成長を主張する存在ではなく
仕事に忙殺される様子を、視聴者が「客観視・俯瞰視」する存在だったこと。
(セクション内での先輩後輩の系譜ってところもテーマだったと思うので
そういう意味で、あおいも「変化」はしているのだが、成長劇かというと違った。
最初から仕事が出来る存在だったし、感情や葛藤を外に爆発させることはなかった)
キャラの良し悪しとは別に
立ち位置的には視聴者とは距離があると感じてて、
(俺がよく使う表現でいう「対岸の火事」の距離)
後半の展開がキャラの心情が中心になるなら、見ててついていけなさそうに感じたから。
見終わった今でも、やはりこの辺の要素は全く的外れだったとは思ってません。
どこか見方として割り切りどころはあったように思います。
ただ、心配したほど問題じゃなかった。
このアニメって、見てる側の印象で
「制作をねぎらう気持ち」が先行したらダメだと思うんだよね。
くどさは感じなかったし、そこは余計な心配でした。
後期クールの制作の話も、つくり上げるまでの流れが重視されていて
キャラの感情を深く扱いすぎるってことがなかった。
(高校の同好会の回想シーンとかがそれほど無かったことからみても
あまり人物的なテーマは重視していなかったんでしょうね)
声優のずかちゃんのように、キャラの物語として爆発的によかったシーンがありながら
過程の暗い部分ってのは、あまり面倒な印象が残らなかった。
そのあたりが良かったです。
登場人物に想いを乗せる系の作品ではなく、客観視して物語を見るスタイル
ってところに一貫性があったように思いました。
アニメーターの「きつい」「やってられない」って本音や主張も
悪い方に出ていなかった。
この辺は現実というより、願望の要素も含めて作られてるのかもしれないけど
クソすぎて一緒に仕事したくないようなやつらがたくさん登場する割に
みんな奥底には愛情と信念を持っていて
潰れそうになったときに、お互いのそういう部分が励まし合う方向に機能するのががすごくよかったなぁ。
あおいがデスクに行き詰まったとき、
過去の武蔵野動画(アンデスチャッキーの頃)を回顧して元気づけられる話とか
めちゃくちゃ好きでした。
作品の要素としては、
「縦の系譜」の部分は特によかったように思いました。
杉江-小笠原-井口-絵麻の作画班での縦の関係は
作中でも何度も使われてましたけど、どのエピソードも良かったね。
現実のアニメ作品で
制作現場を連想したのは2013年の「宇宙戦艦ヤマト2199」かなー。
あれこそ、新旧のアニメーターが融合したすごい作品だったと思うし
制作現場のエピソードとかあったら興味ある作品です。
ヤマトはSHIROBAKO的な視点で2週目をみると、見方が変わって面白いかもしれないですね。
アニメを作り終えたときの達成感って、
なにも制作者だけのものではなくて、視聴者も一部共有できるものだと個人的には思います。
視聴者が勝手に思ってるだけかもしれないけど、
ほんとに好きなアニメのすごい回には一体感みたいなものがあって
視聴者は視聴者なりに制作スタッフに共感を覚えるものです。
最終回の打ち上げのシーンとかはすごく好きで、印象に残ったんだけど
これから大好きなアニメに出会えた時、
ふいにこのシーンを思い出すことがあるかもしれませんね。
ベスト回は19話か23話。
キャラ的には作画班の井口さんが好きでした。
「ナギナタは探したけど、なくってさ」←良い
気さくで出来る先輩、でも潰れそうになったときの彼女はすごく強かった。
16話の引きで、彼女がデザインしたアリアがこちらに敬礼するシーン、良かったなぁ。
才能がある人を見てるのは爽快感あるよね。超魅力的なキャラでした。
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