呪文捕らえ入り赤緑エネルギーデッキ本体作成編
2016年11月29日 MTG(オワコン)
前回で土地についての理解と整理ができたので
いよいよデッキの本体を作り始めるぞ!
現状の叩き台になっている構成は以下のとおりだ!
では、
デッキに絶対必要な「固定枠」と
カスタム要素の「選択枠」とに分けて各カードの役割を整理するぞ。
ちなみに、自分があとで読み返した時に楽しくなるから書いてるだけで
こんなのをいちいち全部読む人は希少種だ。
君もこんなのを読む必要はない。
地球のへそでも教わっただろう。ときには引き返す勇気も大事なのだ。
固定枠
選択枠
ここまで読み飛ばした人、正解だ!
簡単にまとめると
・先手2ターン目までに緑マナを置ける確率が80%~85%程度までが限界になるデッキで
・牙長獣、ヘリ、召使いの3種にはどれも最大打点と安定性で差があって
爆速をとるか安定をとるかみたいな選択肢があって
・土地23と24の場合でも2マナの組み方が変化したりして
「どういう手段で80%理論をリカバーするのが一番いいか」を考えるのが楽しい。
・デッキに入るほぼ全ての構成員が「おそらくこのデッキでの使用が最も強い」形になり
(クロパーで守られる「喧嘩屋」、爆速で詰めながらの「反射魔道士」、
赤緑の〆に使われる「タミヨウ」、最強コピーを2面受けできる「サヒーリ」など)
各員がカードの潜在性能を最大まで発揮する。
しかし、ただのオナニー構築と最も実利を得やすい正しい選択の判断が難しく、
強すぎる選択肢の中からどれが一番強い取り合わせになるか、吟味が全くできないw
なんというか、組むのがめちゃくちゃ楽しいデッキですねえ。
奥が深すぎる。
テーロス期の4色が「トライランドから多色パワーカードで逆転」を目指すのに対し
カラデシュ期では「ファストランドから爆速安定ハメ勝ち」を狙っているのは
対比として面白い。
いよいよデッキの本体を作り始めるぞ!
現状の叩き台になっている構成は以下のとおりだ!
4*霊気拠点
4*植物の聖域
4*感動的な眺望所
2*尖塔断の運河
2*伐採地の滝
5*森
1*山
1*平地
1*島
24Land(9-13-0-11-15)
-2-(12)
4*通電の喧嘩屋
3*牙長獣の仔
3*導路の召使い
2*密輸人の回転翼機
-3-(11)
4*反射魔道士
4*呪文捕らえ
3*つむじ風の巨匠
-4-(1)
1*放浪する森林
-5-(4)
2*新緑の機械巨人
2*領事の旗艦、スカイソブリン
-Spell-(8)
4*霊気との調和
1*サヒーリ・ライ
3*実地研究者、タミヨウ
では、
デッキに絶対必要な「固定枠」と
カスタム要素の「選択枠」とに分けて各カードの役割を整理するぞ。
ちなみに、自分があとで読み返した時に楽しくなるから書いてるだけで
こんなのをいちいち全部読む人は希少種だ。
君もこんなのを読む必要はない。
地球のへそでも教わっただろう。ときには引き返す勇気も大事なのだ。
固定枠
●通電の喧嘩屋 4枚
赤緑デッキにおいては、どんな相手だろうと必ず一方的に序盤のマウントをとれる、貴重な優位点になっているカード。
「霊気拠点」から出していても、エネルギーを再蓄電することで3ターン目の青白マナを保証できる。
要するに、2で「霊気拠点」からこれを出しても、「霊気拠点」は次のターンには別の方面の色にスライドできるのである。
この観点からCIP蓄電はデッキの最重要項目でもあり、
スピードと安定性を兼ね備えたとても優秀な2マナ、絶対不動の4枚。
●牙長獣の仔 3枚+@
実戦をされてる方には周知のとおり、見た目よりも強力なカード。
だいたい3/3程度で攻撃を開始できるスリスであり、このデッキでは後続の青白組とも抜群に相性がよい。
2マナ域で優位をとることが必須なデッキにおいて、2マナ域の貴重な2番手役を担う。
攻撃が通らないとエネルギーを供給しないので「霊気拠点」から出すケースでは
エネルギーを枯らしてしまうこともある。土地を選べないこのデッキでは死にパターンの一つだ。
逆に、育ち始めてエネルギーを持って帰るようになってくれると
「霊気拠点」と盤面のエネルギークリーチャーの両方を救えるようになる。
2枚目を引いてもそれほど役に立たない点や、ライバルの「導路の召使い」はCIP蓄電する点からも
3枚に減量される可能性も十分ある。
ただし打点は高いので0枚は有り得ない。固定枠の記載としては3+@としておこう。
●反射魔道士 4枚
このカードに関しては3ターン目に必ずプレイ必須というわけではないので
3マナ域にカードを集中させていい観点からもデッキに合致している。
単純な話、3ターン目以降の動作が全部「反射魔道士」or「呪文捕らえ」でも強いのだから
ファストランドを投入して4ターン目の土地がタップインしても、問題になりにくい理論。
その後の戦闘でも活躍したいので、このカードの目線だと「ヘリ」か「緑巨人」が欲しい。
あとは語る必要もない4枚確定枠。
より弱い運用の青白でさえ4枚使ってるのに、2マナで押すこのデッキで積まないわけない。
●呪文捕らえ 4枚
誰が使っても、構えるだけでテンポがほぼ確約されてしまうクソカード。
先に立つ2マナ域が強いほど最大効率であり、そこがこのデッキの根幹コンセプトでもある。
赤緑デッキなのに「魔封波返し」が可能で、これが爽快。
(相手のバレバレの構えに対する切り返しで、逆にこちらが呪文捕らえを構え返してターンを終えることだ!)
青白の黄金ムーブ「捕らえギデオン」も強いが、「捕らえタミヨウ」も強い。本家超え待ったなし。
●つむじ風の巨匠 3枚…?
青白3マナ域コンビは「3ターン目に出しても強いが、4ターン目に出すともっと強い」カードであり
彼らに先だって、能動的に3マナから動けるクリーチャーも一定数欲しい。
(このあたりがファストランド大量投入&4でタップインしながら3マナ固め打ち理論が成立する所以でもありますね)
その役に一番適任なのが「つむじ風の巨匠」、マゲマゲだ!
4-8-8-4の「8-8」の部分から出る青赤のカードであり、展開率が安定している点と、
「牙長獣の仔」との2→3相互関係、霊気拠点から出ても再起動可能なCIP蓄電能力、他のエネルギーカードの投入先、
一番いいのは、自衛能力が高くダメージレースに強い点。
飛行機械トークンは「タミヨウ+」「緑巨人」と相性もよく、このカードの単体で「ソブリン」に後乗りも可能。
3マナ域の中では序列3位であり、3ターン目に是非出したいクリーチャーとしては1位になる。
とはいえ4ターン目、5ターン目の動作としては最低限の仕事しかしない要員であり
4枚は必要ないだろうということで、3枚。
●実地研究者、タミヨウ 2枚+@
寄せの性能も、柔軟性も、マナコストも完璧。
最後は4枚になっているかもしれないキーカード。
パワーカードをフル投入してテンポを取っていくデッキであり、強さや相性の良さは解説不要。
4ターン目の土地がタップインしやすい点と、
デッキが唯一困る「アヴァシン構え」「スカイソブリン」に対して、
このカードもさほど有効打ではなさそうな点が気がかり。
3枚目以降の投入は、そのあたりのバランスを考えながら。
確定枠としての記載は「2枚」としておこう。
5マナ域の「緑巨人」をパスして、タミヨウでゲームを〆にいく軽量化構成も可能性としては構想内で
その場合はこの最強カードが4枚フル投入になる。
●領事の旗艦、スカイソブリン 2枚
結局のところ、環境の青白が「どんな相手にも先手&噛み合い次第で勝てる」デッキである以上
これを必ずブチ殺せるカードなしにはスタンダード最強デッキは名乗れない。
サイドボードに見たりするけど、個人的には何相手なら入れないのか全く分からないし
このカードをメインに何枚積んでいるかで、スタンダードの到達度が見て取れると言っても過言ではない。
環境最強を目指すこのデッキとしては、「緑巨人」の採用は選択肢どまりだが、「ソブリン」は聖域の2枚だ。
対青白ばっか見すぎに見えるかもしれないが、これは緑黒にも超強いわけで何も問題ないし、まず変えることはない。
あなたの環境理解度を測るカードである。
●霊気との調和 4枚
地勢。このデッキの出発点。
赤緑ではエネルギーを得るためのお茶濁しカードだったが、このデッキでは過労死させる。
土地構成の大半を多色ランドにすることで、「まだ引いていない色」を絞りやすく
「ファストランドを2種引けてれば1回打つだけで4色確定」することを目指す。
「霊気拠点」から打っても蓄電能力で再起動できるのだから、これ自体は偉大な性能なのだが
とにかくこれを打つための最初の緑マナの供給だけがデッキを最後まで悩ませる。
------------ここから先は土地---------------
●霊気拠点 4枚
4色デッキの土地理論については、先日書いた4-8-8-4理論のとおり。
多色ランドをオールインして4-8-8-4の土台を作り、流動的に土地を選択できる要素で加算値を積む。
テーロス期ではトライランド→フェッチランドで実現可能であった。
カラデシュ期ではファストランド→「霊気拠点」&「霊気との調和」での実現を目指す。
これも過労死カード。
CIP蓄電のクリーチャーを出せば、次のターンは全く違う方面の色に移動できる土地になるため
蓄電能力を持つクリーチャーの価値を大幅に上方修正しながら構築を考える。
●植物の聖域 4枚
青緑ファストランド。
緑がでるただ一種のファストランドで、4枚必須だ。
●感動的な眺望所 4枚
白赤ファストランド。
同じく端色の白を出すファストランド。2番目に重要で、4枚必須だ。
ちなみに「青緑」と「白赤」を2枚引くだけで、デッキの全ての呪文をプレイできる。
デッキが一番イージーモードになる配牌だ。
●尖塔断の運河 2枚or3枚
青赤ファストランド。
上記2枚の土地でカバーできる2色を出す。
それでも4枚積みたいものの、デッキの緑マナを増やすと一番の削減先はここになる。
●森 4枚以上は確実
「青緑ファスト」「霊気拠点」の8枚からスタートし、
残りの土地で緑の総マナ数を14(80%)または15(83%)まで上げたい。
ただし、入れすぎると「多色土地→出ない色の土地サーチ」で成立する4-8-8-4理論を破壊する、
非常に困ったランド。4枚は必須で、5枚は避けたくて、6枚は多すぎることが分かった。
代替案は、
「たかが3%程度の差は無視する胆力」か、土地を24枚にして「伐採地の滝」で増量&付加価値を狙う安定策か。
●山 1枚
「霊気との調和」枠。
青緑ファストランドからプレイするケースを考えれば、「山」「平地」に削減の余地なし。
●平地 1枚
「霊気との調和」枠。
4-8-8-4の端色である「平地」を持ってくるケースが一番多く、基本地形の中でも最も必須だ。
●島 1枚(0枚の可能性あり)
「霊気との調和」枠。
「伐採地の滝」を使う場合は3種の土地が青をカバーする形になり、その場合「島抜き」は可能性としてありえる。
例えば、ファスト10、霊気4、森3、山1、平地1、島0、伐採地の滝4で
土地23の(9-14-0-11-15)が成立する。
ただし、「霊気との調和」が全部を+4できることがデッキ成立要件であるのに対して
この構成では青マナは実質マイナス4なので、それも負け筋になってしまう。
今の考えでは、1枚とるべきと思っています。
選択枠
●密輸人の回転翼機 2枚…か?
土地編で書いた、例の「緑マナ引けない確率問題」に関わるカード。
土地を調整で努力して3~5%良化したところで、結局は即死率2割付近には変わらないってことを考えれば
無色2マナでとりあえず場に出しておいて、あわよくば手札を巡回できる性能は重要なリカバリー要素だ。
しかし「呪文捕らえ」と相性が最悪で、
分かってながら他に選択肢がなく渋々使っている青白のダサさのことを考えると
何でも選択できる4色でわざわざそんな組み合わせを発生させうるのは至極ザンネン。
さらに全固体が強い赤緑にもヘリコプターは元々相性が悪く、弾を出し尽くした後半の攻撃が非効率化してしまう。
赤緑要素にも青白要素にも合ってなくて、
相性がいいのは「反射魔道士」とぎりぎり及第点の「つむじ風の巨匠」である。
選択枠の中にこのカードがあることからも分かるとおり
このデッキにおいては2マナの序列としては低い部類で、4枚入れるのは有り得ないと思っている。
2色デッキがこれを4枚入れるのは、他に選択肢が少ない中で相対的に4枚入れやすい性質から選択されているだけで
このデッキでは必ず引きたいわけでもなく、2枚来たら100%使わないのでルーター行為を無為にするだけの愚行になる。
(手札に重複した枚数だけ基準値-1回という考え方をする。1回ルーターできて恩恵なしの±0、出来なければ-1だ。
場に2枚展開することがないデッキにおいては、「捨てれば大丈夫」は恩恵ゼロの損失回復行動に過ぎず、あなたは全く何も得をしていないと知るべきだ。)
勇気の0枚か、リカバーも見て2枚…か。そんなところ。
このカードを何枚入れるかは物凄く議論の余地があって、かなり面白いと思う。
それでも4枚入れるべきだという人もいるだろう。
●導路の召使い 3枚?
上記のマナ問題議論の延長線上にあるカード。
80%や83%の確率で引ける最初の緑マナさえ引けてしまえば、マナ問題はこちらのほうが安心で
ヘリコプターはその裏の20%や17%、いわゆる死の2割を引いた時のリカバリーなのである。
涙の「霊気拠点」から登場死の場合でも、CIP蓄電で再起動させて3ターン目の青白マナを保証する。
このカードを使うと
ファストランドの性質上「使いにくいマナ域」になる4マナ域を使えるのも加点要素。
4マナの序列は「タミヨウ」「放浪する森林」の1位2位のみで、他は選択肢には入っていない。
5マナが早く出る点も重要だが、「緑巨人」とは相性が悪いので「スカイソブリン」の側との親和性が高いという認識。
「霊気拠点」が過労死した展開などでCIPエネルギーを戦闘に転用可能な点も有能だが
逆に言えば本人にそれ以外の戦闘能力はなく、無条件4枚かというと疑問だ。
2マナ域は序列1位の「通電の喧嘩屋」を除けば
2枚同時に引きたくないカードばかりが揃っており、全てを2~3枚で散らすのも手かもしれない。
安定の観点で「導路の召使い」を4枚、などと言っても、
結局緑マナ引き80%問題へのケア性能は、ヘリとの分散型の方が高いとも言える。
●放浪する森林 1枚?2枚?
これも相性がよいカード。
他のダブルシンボルのカードはまず唱えられないが、これを6/6で出すのは簡単。
緑黒が実はファッティにすこぶる弱いのが認知されてからは、誰もが一度は夢見た最強の4マナクリーチャー。
赤緑エネルギー戦、緑黒に圧倒的な制圧力を持っており
好き放題弄ばれる青白に対しても「全部パワーカードで対処カードを枯渇させる」という方向性では
もしかしたら一定の脅威を与えるのかも。
ただし、4ターン目のタップイン率が40%を超えてる上に、3ターン目までは置く土地を選ぶ余裕もないので
マナ域的に「4」が死んでいる。(まあ、そうするように意図して組んでるのだが)
「導路の召使い」の数が多いバージョンでは2枚程度積んでいいが、タミヨウが3~4枚になったら0になるだろう。
強く出せるからといって即採用かというとかなり難しいと思う。
いくらこいつが強く出せたところで、デッキにとってそれが一番とは限らない。
事実上キャストにエネルギーを使うために、テンポだけでなくマナ基盤の面でも割とハイリスクなカードであり
2ターン目赤緑→3ターン目青白で「ハメ技で更地から殴る」動きを徹底するほうが相手不問の絶対安定なハイリターンでもあるため
相対的にはハイリスク・ローリターンなカードだと思っています。
「3ターン目に6/6が出る、強い!」
「そうでなくても4ターン目には6/6が出る、強い!」
=デッキに入るではありません。
このデッキは選ばれし者たちだけがメインデッキ投入を許される超ハイレベルなデッキであり、
自分が「上位1%エリート企業の入社面接官」にでもなったつもりになってデッキ構築をするべきだ。
赤緑へのサイドボードとしては最強クラス。
場に出さえすれば確実に巨大なリターンが得られるのなら、ハイリスクからキャストしても問題ないからだ。
ある一定の相手に一方的に強いのであれば、それだけでメインに1枚か2枚積むのは
十分に一考の余地有り。
●罪を誘うもの 0枚…?
3/2威迫デビル君。
すぐに除去されてしまえば終いという点で「不屈の追跡者」は良い比較指標。
挙動が軽く、本体に打ち込める分プレインズウォーカーに強く、その代わりアド能力は不安定。
ライフを詰め切る自信があるデッキでは「威迫」のほうが「調査+1」よりも強い点と、
ギデオンとアヴァシンに対する対抗性能が高いことから、このデッキではこちらのほうを高評価したいと思います。
というより、赤緑の3マナ域でこれを使ってみたいのが今回の一番最初の出発点の1つでもあったのです。
しかし、「反射魔道士」「呪文捕らえ」「つむじ風」に続く4番手であり
そこまで3マナを固めるかという点で、採用するかどうかのギリギリゾーンをずっと彷徨っている。
5マナを減らしてタミヨウの〆性能で勝てることが分かれば、3マナとしてはかなり活躍が期待できる。
●不屈の追跡者 0枚確定
上記の観点からデビル君以下であり、このデッキではノーチャンスであります。
4ターン目の3マナプレイ&タップインで「調査」ができる動き、
「呪文捕らえ」構えと「調査」を2面受けできる点でそれなりの相性の良さも見せるものの
ギデオンのトークン相手に調査を前提にしないと殴れないのは論外の域で、
それでもOKなミッドレンジデッキでこそ使うべきであり、このデッキではまず期待に沿った働きはないものと思っていい。
調査を構えて殴る「このカードの強い動き」は、彼が生き残っている場合の話であり
同じ境遇で生き残って殴ろうとしているデビル君の挙動とよく比較して考えてみるといい。
6マナでチャンドラやソリンを使うデッキなら、安全にカードを引く性能が高いこっちのがいい。
しかし今回俺が組もうとしているデッキでは全くお呼びではないようだな。
●サヒーリ・ライ 1枚+@?
まずファストランド12枚投入戦術の基本理念である「3マナで戦う」に合致する点は明確なメリット。
場に残りやすい対コントロール戦で無敵の強さを発揮することは試すまでもないが
メインで何枚積むかは全くの未知数だ!
黄金パターンの「反射魔道士」「緑巨人」が使えない盤面での強さが分からない。
具体的には、早い段階での「通電の喧嘩屋」コピーの展開が評価しきれない。
カード的には5~6ターン目の詰めるターンで最後に登場するのが強いのは言うまでもなく、その場合はメイン1枚で十分。
メインに2枚投入するならば中盤での詰め加速性能と柔軟性が問われる。
相手の交差アタックを誘発しつつ、無視されたら1点打ち続けるので、十分にも思えるが…
このデッキは赤緑であり青白であるので、5ターン目の相手の受け行動
「アヴァシン構え」「スカイソブリン」「イシュカナ」が問題になるのも全て継承している。
(イシュカナが入っているデッキは相性差で無視できるが、他の2枚は非常に困る)
サヒーリの役割はこの辺りを仮想敵とした、「変化をもった攻撃力」で対応できる多様性であり、
このカード自体が強いムーブをしたところで、それが満たされないなら存在価値がない。
実は強くて2枚投入になる可能性もあれば、大した解答にならず0枚になる可能性だってある。
現状はサヒーリ1枚、タミヨウ3枚あたりが無難に思えている。
「熱病の幻視」のほうが強いことがわかればサイドボードからも消えることになる。
もう一度言う、未知数だ!
●新緑の機械巨人 0枚or2枚
環境のダメージレースを制するポイントは回避能力の有無であり
「通電の喧嘩屋」「つむじ風の巨匠」「呪文捕らえ」のうちどれでもいい3面受けから
「サヒーリ」との爆速コンボまで内蔵できるという、字面だけなら最強に見える5マナ域。
出たターンに打点が上がるのは、このデッキの速度では最低限の加速要素で
自分にカウンターを乗せてるヒマなんておそらくない。
このカードも「サヒーリ」と同じく、
いくらこれ自身がベストムーブが出来る環境で使えるからといって
それがデッキ全体にとって一番の選択肢かどうかはまた別の話。
「タミヨウ」4枚路線になれば5マナ域は「スカイソブリン」2~3枚だけの形になるし、
それとどっちが強いかって話で、「緑巨人」視点からこのデッキがベストパフォーマンスが出せる居場所かどうかなんて関係ない。
それでも現状は「スカイソブリン」2枚、「緑巨人」2枚の形がベストだろうと思っています。
思考が受け気味の必要経費枠「スカイソブリン」よりも、本来ならば5マナ域の役割としてはこっちのが強いと思うから。
加えて、緑黒との戦いはサイズを大きくすることが一番相手を苦しめることを
けんけん邸の練習会でも熟知しているから。
果たしてメインボードの座を守りきれるだろうか!?
●呪文萎れ 0枚or2枚
「呪文捕らえ」の上にさらにカウンターを重ねる展開で究極のクソゲーを作り出してしまう。
しかし2→「呪文捕らえ」の動きは最大値ムーブの1つであり
これが「呪文萎れ」に格落ちしたところでそれはそれで十分強いはずであり、侮れない。
2マナ→3マナと順調に展開できているのが条件ではあるものの、
仮に「呪文萎れ」を手札に引いてしまった場合には、構えて殴る動作がほぼほぼ安定択であり、それっていつ引いても強いってことじゃないでしょうか。
デッキの序盤が強いことが、このカードの安定感と強さを同時に引き上げている。
前述の5マナの受けカードのうち、「ソブリン」と「イシュカナ」は手札に握りしめて悔しい場合もあるかもしれないが
「アヴァシン構え」に突撃するときには、こちらも土地は絶対に起きていることもあり
引いていれば必ずアヴァシンにぶっ刺さるのが強い。
さらに言えば、出てこなければこちらも他のクリーチャーを展開できる点でも、圧倒的にアヴァシンに強いカードである。
最も怖いカードは5マナの3種なので
メインに積む場合は「否認」にする意味は薄いだろう。そっちはサイドでもいい。
また、これを使う場合には「回転翼機」はほぼ0枚である。
細い橋を狙っていく男気系路線のほうが輝くイメージだろうか。
●蓄霊稲妻 0枚or2枚
このデッキで最も取捨が難しい1枚。
ボード制圧要素に「反射魔道士」4枚、「タミヨウ」3枚、「スカイソブリン」2枚を搭載したとして
それにさらに加算しながら除去を打ちたいカードを想定すると
インスタントであることが対応要件である「アヴァシン構え」の対処に加え、
「残忍な剥ぎ取り」「呪文捕らえ」「静電気式打撃体」など、居るだけで害悪なクリーチャーを
やはりどうしても追加の枠をとってでも安定して消し去りたい場合のみ。
腐る相手でもエネルギーを流用して1/1飛行トークンに変換して殴ったり、
単に除去からエネルギー量が増える可能性の点でも頑張りが見られ、
相手のバレバレな「呪文捕らえ」構えに対しても、このカードを持っているだけで対応の幅が広がったりと、
このカードなりの貢献度は評価できるのだが…
しかしデッキの基本理念に合っておらず
マナベースの対価に究極のカードパワー集合体を目指す方向性の中では
ザンネンながら、足切りレベルをかなり大きく下回ってしまう基本性能レベルの凡人君である。
緑マナ80%の即死2割を乗り越えて3ターン目以降を戦っている自分の姿を想像すると、
それでこんなカードを打っているようでは未来はないよと言いたい。
0枚を熱望するが、どうしても必要に駆られて使う場合はMAX2枚。
この場合も4枚だけは絶対にない。
ザンネンながらこれが必要なことが分かった場合も1枚とかでもいいと思っている。
●非実体化 0枚or2枚
「呪文萎れ」「否認」の類のカードであり、
このデッキの詰めろ性能が、試してみたら思った以上に強くて自信に満ちあふれてどうしようもないときは
この「非実体化」を虎の子として使う。
どの程度の速度と安定感が出るかによって強さが変化するが、
カウンターも差し戻しも大差ない速度が保証されていて、詰めろターンで決め手も欲しい場合は実は頼もしい万能札。
ワンナイトに限り、アヴァシンを無視できる。
相手の機体に対してダメージレースのボードアドバンテージが高いのも長所。
たぶん、タミヨウ4枚&5マナなし路線で火を噴くカード。
そしてたぶん、これっきり触れることもなくなるであろうカード。カナシス。
------------ここから先は土地---------------
●進化する未開地 使うなら1枚
これは本当に奥の手のカードで、5枚目の地勢として無理やり使う。
テーロス期の4色理論がフェッチランド前提だったように、その再現を狙えなくもない(笑)
緑マナの総数を加算するために行うので、森を減らしながら入れては意味がない点に注意。
例えば「ファスト10、霊気拠点4、森5、山1、平地1、島1、未開地1」の構成で
土地23(10-12-0-12-14)を実現可能。
14枚は先手80%、後手83%だが、森を6枚も投入して14を目指すよりはずっとマシな配分になるはず。
序盤のタップインが痛いものの、ファスト9枚、未開地2枚という形をとれば
土地23でも緑マナ15を確保でき、先手83%、後手85%まで上昇させることができる。
ちなみに1ターン目に置いたところで、4ターン目のファストランドが繰り上がりでタップインするだけなので
森が欲しい手札以外は「先に置いて起動しておく」みたいないつもの癖はミス発生源&無駄リスクになりやすい。
手札をプレイできるうちはファストランドから置いていき、
未開地を使えば4色確保ができる状況になってから、冷静に最後の土地を探しに行くのが良いと思う。
また、「霊気拠点」のエネルギーを温存するために早く未開地を切る必要性も、現時点では全くないと思っています。
●伐採地の滝 使うなら1~2枚
土地を24枚にする安定路線で浮上するカード。
このような多色ランドと「進化する未開地」との比較論は難しいが、
やはり若干マナ性能では劣ると思います。
その代わりに24枚目の土地を入れるからには付加価値をつける、という感じか。
例えば「ファスト10、霊気拠点4、森5、山1、平地1、島1、伐採地の滝2」の構成で
土地24(9-13-0-11-15)を実現できることになり、
15枚であれば先手83%、後手85%まで上がるため、一般のデッキより約7%低い程度の差に収まる。
(タップインなので計算が難しく、厳密には2ターン目のトップにあってもダメなので少し下がる。)
難点としては、「霊気との調和」と合わせて28枚はテンポアグロ路線では過剰であり
2→3→4と展開するのは必須なことを考えれば、「余剰マナから殴れる」なんて付加価値は気休めにもならない。
「回転翼機」を2枚から3枚にして、土地捨ての巡回を狙うのも手だ。
志もむなしく完全にコントロールされてしまった展開などで地味に呪禁が強いのは助かる。
ここまで読み飛ばした人、正解だ!
簡単にまとめると
・先手2ターン目までに緑マナを置ける確率が80%~85%程度までが限界になるデッキで
・牙長獣、ヘリ、召使いの3種にはどれも最大打点と安定性で差があって
爆速をとるか安定をとるかみたいな選択肢があって
・土地23と24の場合でも2マナの組み方が変化したりして
「どういう手段で80%理論をリカバーするのが一番いいか」を考えるのが楽しい。
・デッキに入るほぼ全ての構成員が「おそらくこのデッキでの使用が最も強い」形になり
(クロパーで守られる「喧嘩屋」、爆速で詰めながらの「反射魔道士」、
赤緑の〆に使われる「タミヨウ」、最強コピーを2面受けできる「サヒーリ」など)
各員がカードの潜在性能を最大まで発揮する。
しかし、ただのオナニー構築と最も実利を得やすい正しい選択の判断が難しく、
強すぎる選択肢の中からどれが一番強い取り合わせになるか、吟味が全くできないw
なんというか、組むのがめちゃくちゃ楽しいデッキですねえ。
奥が深すぎる。
テーロス期の4色が「トライランドから多色パワーカードで逆転」を目指すのに対し
カラデシュ期では「ファストランドから爆速安定ハメ勝ち」を狙っているのは
対比として面白い。
コメント