MTGアリーナ初期デッキ考察 2色編
2018年10月5日 MTG(オワコン)
前回に引き続き
無課金視点でのアリーナ初期デッキ考察、2色編。
2色デッキは計10種類あり、
運営の当初のアナウンスでは「ランダムで5個配布」ということだったが
ユーザからとんでもないトピック数での不平不満が書き散らかされた結果
10/5のアップデートにより、
「10種類全部配布」に変更になりました。
考察コメントの中にも
ちょこちょこ「アタリである」「ハズレである」とかいう
ランダム要素を意識した表現が残っているが、
こういった経緯で書いた文ということで、ひとつご理解ください。
視点としては、
もし本当にランダム5種類のデッキのみ配布で突き通した場合
などを仮定し、
各デッキごとの格差などを楽しんでもらえれば幸いであります。
なお、デッキの評価は
実用面(使用時の強さ)と、資産面(カードプール追加面の有利さ)の2つに分けて
いつもどおり5段階の星評価を打っております。
デッキリストは以下から確認できます。
http://magicarena.wikia.com/wiki/Starting_Decks
------------------------------------------------------------------------------
白青 / Artifacts Attack
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★★★★☆
アーティファクトデッキ。
「ザヒードのジン」や「サイ」が収録されていないのは
初期で配布された青単アーティファクトと合作してデッキを組め、という意図でありましょう。
まあ、実際は
そんな意図どおりにアーティファクトデッキを組む必要は全くない。
相変わらず4積みされている2マナ2/1「耕地這い」ですでに溜息が出るが、
そこから「空の技師」や「霊気盾の工匠」につなげるというレベルの低さで、
旧作「History Lesson」にはあった「アンティキティー戦争」やら「7/7トラクソス」といった要素はなにもない。
こき下ろす言葉を探すのも面倒になるくらいひどいデッキである。
改修するにしてもアーティファクト路線は捨てて、コントロール寄りに変えるのが普通の発想だ。
最初から入っている「封じ込め」3枚、「残骸の漂着」を軸に
青赤から「幻惑の旋律」を拝借し、クリーチャー枠には天使系やベナリア史などを使おう。
序盤のデッキ対決では、アゾールやネザールはなかなか強力なフィニッシャーである。
あとは、パックから出たカウンター呪文や「ギデオンの叱責」などの穴埋めカードを使っていけばよいでしょう。
ちなみにデッキは最も弱いが、資産面では高評価だ。
環境最後まで使う「残骸の漂着」と「氷河の城砦」を持っているためかなり上位である。
ちなみに
ドラフトセット2者の比較論として、イクサラン相克とドミナリアの旨味は大きく落差があり
チェックランドはイクサラン土地のほうが圧倒的に価値が高い。
(ドミナリアはDOM3パック、土地が出やすく、その他のレア取得でも報酬面が一番旨い。
対して、イクサランは土地の出現パックが少ない上、参加価値も薄いセットである)
ドミナリアの土地はドラフトから全部収集可能だが
無課金であれば、イクサラン土地はワイルドカードを割らないとまず揃わないと思っていい。
ベナリア史やフェニックスの入っている白緑や赤黒には勝てないが
イクサラン土地の中でも「氷河の城砦」は色的にも需要が高く、
資産面では10種中3番目に良いデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
青黒 / Walk the Plank
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産★★★☆☆
Cβ期には、青黒はカウンター+除去+テジマクというコントロールデッキだったが
今回は海賊デッキとして配布された。
ラヴニカのギルドにディミーアが収録されており
諜報デッキの構築済みという可能性もあった中で
これは意外な構成である。
とはいえ、デイリーは消化スピードが命なので、実用面では大きく向上している。
デッキ的には
1マナ2/1の海賊から小気味よくスタートし
先手をとって強襲していけばサクサク消化できるものになっているが
今回の二色デッキはどれもデッキが強めになっているため、相手の出してくるカードも相対的に強い。
「輝かしい天使」「シャライ」「再燃するフェニックス」などで空も封じられてしまうと、
強襲戦術が軌道から外れてしまうことも。
デッキに追加するカードとしては
黒の2マナの除去などは早めにワイルドを割ってもよいでしょう。
(Walk the Plankなのに「板歩きの刑」が1枚も入っていないのは謎である)
他、配布デッキの中で実力上位のマーフォークやボロスウィニーに強い点から
「黄金の死」は手に入れているなら採用したほうがよい。
コモンのワイルドは温存する価値がないので「海賊のカットラス」も検討してよいでしょう。
土地は25枚も必要ありません。
収録カードの資産的には
「人質取り」「遺跡の略奪者」など、ワイルドカードを使うのは躊躇するが微妙にほしい級がそこそこ入っている。
青単ジンを組む場合にはアンコの「嵐沈め」が3枚入っているのは序盤ではうれしい。
土地もイクサランの青黒だし、総じてまあまあ優秀である。
------------------------------------------------------------------------------
黒赤 / Chaos and Mayhem
------------------------------------------------------------------------------
実用★☆☆☆☆
資産★★★★★
サクリファイスと墓地利用をテーマにしているデッキだが
再燃するフェニックスがその「サクリファイス」のカテゴリに入り
デッキに収録されていることが何より嬉しい。
個人的には、これを配っていいのかという疑問もあって
再燃するフェニックスは
途上デッキ対決においてクソゲー発生機の最たる存在だと思われる。
これを全ユーザーに1枚ずつ配布するのはゲーム的には正しくないと思う。
強いカードを配る危険性は
カラデシュの実装時にだいたいの人が理解したであろう。
これを配布したということは、相手もだいたいフェニックスは出してくるということである。
たった1枚だけなので、ありがたくもらっておけばいいじゃないという話ではあるけどね。
デッキ的には3マナ1/2飛行「貪欲なハーピー」を軸にしたサクリファイスデッキだが
このコンセプトは弱いながら、入っている4マナ以降のクリーチャーが強いので
除去コンのように立ち回ることができるだろう。
青赤などに入っている「稲妻の一撃」は必ず増量しておこう。
マーフォークのロードは必ず倒せるようにしておくべきである。
デッキ資産面では
言わずもがな10種中1位である。
再燃するフェニックスが入っている友好2色デッキ(イクサラン土地)というだけで既に最優秀だが
「ギャンコマ」と「損壊名手」があり、「惨劇の悪魔」も及第。
「墓起こし」や「墓地解放」など
初期配布の黒単とレアがかぶっているのはバッドデザインだが、些事である。
------------------------------------------------------------------------------
赤緑 / Primal Fury
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産★★★★☆
Cβ最初期のイクサランブロック配布デッキでは
非常に強力だった赤緑恐竜。
今回も赤緑は恐竜での参戦である。
当時のデッキに比べると
なんと、序盤最強カード3強の一角である「殺戮の暴君」がデフォルト配置されている。
(なお、Cβ期の残りの2強は「残骸の漂着」と「ハゾレト」であった)
これは嬉しい変更だ。
出すだけで相手が即座に投了してくれることも度々あり、時短機能が期待できる。
一方で、弱体要素として
初期デッキメタとして吸血鬼やマーフォークに強い根拠であった
「帝国の先駆け」、5マナ5/5「長剣歯」が退場している。
わざわざこんなカードにワイルドカードを使うわけがないので、これは痛い変更である。
構築済対決では猛威をふるった「凶暴な踏みつけ」がなくなっているのもかなり痛い。
と、このように
旧作にはあった恐竜にこだわった要素がなくなっているようである。
初期配布デッキの
赤単から「厄介なドラゴン」、緑単から「ガルタ」などを拝借し、
単純な赤緑マナステロイド的な改修をたどっていくのが自然でありましょう。
「猛竜の幼生」「エターリ」などは
アリーナ最序盤の勝負で想像以上に強い札であり、
今回もそのあたりの渋みが堪能できそうである。
資産面では
「殺戮の暴君」を評価するかどうかで旨いかどうか意見が分かれるところである。
「暴君」よりは「残骸の漂着」のほうが使用頻度が高いという意味で、青白よりは下だと思われる。
それ以外の取り巻きレアが
ほぼ必ず使う「苦悩火」と、土地もイクサラン土地ということを考えれば
10種中第4位くらいだろうか。
まずまずアタリのデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
緑白 / Auras of Majesty
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★★★★★
デッキは非常に弱いが
「ベナリア史」「シャライ」「茨の副官」を所持しており
資産価値は全10種の中でも第2位のデッキである。
当初の運営提示ルール
「10個ある二色デッキが、ランダムで5個しかもらえない!」
の騒動になったとき
(現在はあまりの不平の声から10種全部もらえるように変更された)
当然このデッキは大アタリデッキ、もらえたら超ラッキーという華やかな評価を受けた。
5ちゃんなどでは「白緑のデッキをもらった。これを強化していけばいいのか?」
といった書き込みが散見されたが、
落ち着いてデッキリストをよく見てみろ。
実用性の面では白青と最弱の座を争うクズデッキである。
リストを見る、あるいは実際に使用してみると
デッキでまともに働くのは「サテュロスの結界師」のみで、
ほぼ全部のコモンとアンコモンが引きたくないクリーチャーである。
そもそも1マナ2/3防衛「新米騎士」や4マナ2/3「角のドルイド」が出ていて
手札にオーラ呪文がある状況ですら、やっと人並みの動きが可能になるだけで
行動としてはかなり弱いのだから
デッキを組み直すというより、白緑として一から全部作り直すのと同義である。
自力で発展させようにも、
白緑オーラなんていうアーキタイプはそもそも存在し得ないのだから
手の施しようがない。
「ベナリア史」や「シャライ」は別のデッキで活躍させよう。
白緑自体は、デッキを即座にデリートするか、コレクション展示物として放置するか。
どう考えても一度も使わないデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
白黒 / Eternal Thirst
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★☆
資産★★★★☆
吸血鬼テイストのデッキだが、
実際には「アジャニの群れ仲間」を無限に大きくするために組まれているデッキである。
マナカーブ順に「群れ仲間」を育てる
2/2飛行「流血の空渡り」などのリミテッドコンボを始めとして、
「饗宴への召集」「聖域探究者」は何度もライフゲインを誘発できる。
一発で6/6、7/7、8/8とでかくなっていく群れ仲間は、
誰しも一度は目にする光景。
オープンベータ初週の頃の風物詩、思い出話になるかもしれないですな。
デッキの改修面では
だれがどう考えても白緑の「ベナリア史」はデッキに入るため、
デッキコンセプト的にはどんどん吸血鬼から離れていく。
吸血鬼+ナイトといった方向に進展していくだろう。
白赤のデッキをもらったら、
「アジャニの歓迎」などの専用カードはさっさと抜いて
1マナ1/1「レオニンの先兵」に入れ替えよう。
これも、特に指摘するまでもなく全員やるに決まっている変更である。
デッキを強化するにもアンコモンのワイルドカードで足りる場合が多く、
黒の除去呪文、白騎士や黒騎士は将来の汎用性も高いため、積極的に強化しやすい。
速度帯・回転率の面でもそこそこ。
デイリーで白や黒のクエストが出たとき用には、しばらく活躍してくれるであろう。
実用面でもマーフォークに次ぐ良いデッキであります。
収録レアとしては
「ヴラスカの侮辱」と「輝かしい天使」が入っており、及第レベルである。
土地がドミナリアの対抗チェックランドということを考えれば、赤緑にはやや劣る
10種中第5位、といったところ。
------------------------------------------------------------------------------
黒緑 / Saproling Swarm
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産☆☆☆☆☆
今回の「5個しかデッキもらえないらしいぞ」騒動で
渦中のデッキとなった大ハズレデッキ。
収録レアがすべてスタンダードの使用に耐えないという点は
「デッキの実用性とは別の話」ということで置いておいたとしても、
デッキとしてもかなりイマイチな出来となっている。
前回Cβ期の黒緑デッキは「探検デッキ」であったが、これはかなりよかった。
配布デッキの初期メタゲームの中では非常に強いデッキだったが
コンセプトがファンガスに変わったことで見る影もなくなっている。
Cβ期の黒緑の強かった要素として
・「野茂み歩き」がアグロ種族に強い
・「黄金の死」1発ですぐ終わる相手が多かった
といった点があげられる。
野茂み歩きはコンセプトの変遷により仕方ないとしても、
とにかくマーフォークやボロスウィニーに一撃で勝てる札である
「黄金の死」がなくなったのが痛すぎる。
2マナのファンガスロードが1枚も入っていないとか、
スライムフットが1枚しか入っていないとか、
巷で言われているイマイチ要素も、当然すべてそのとおり。
上記のような問題点をワイルドカードを割って補完する価値を見いだせるか
という話になったときに、デッキの汎用性の低さから
多くのプレイヤーが価値なしと判断しこのデッキの改修を見送る結果になっても仕方ない。
ファンガス自体は、コンセプト的にはまずまず強いので
「若葉のドライアド」が引けるゲームではちゃんと勝利できるであろう。
このカードも2枚目以降をワイルドカード割って作るかというと
その専門性から、大体は「ノー」なので
汎用拡張性という意味でもかなり残念なデッキである。
資産面は語るべくもなく、10種中ワーストの10位である。
これについては多くを語る必要もない。
------------------------------------------------------------------------------
緑青 / Jungle Secrets
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★★
資産★☆☆☆☆
Cβから引き続き、青緑はマーフォークデッキが配布されたが
今回の優遇デッキとなっているようで、格段にデッキパワーが上がっている。
旧作、The River Heraldsと比べると
・1枚→3枚「クメーナの語り部」
・1枚→3枚「霧縛りのマーフォーク」
・1枚→3枚「銀エラの達人」
・0枚→1枚「翡翠光のレインジャー」
・0枚→1枚「深根の精鋭」
・0枚→1枚「オラーズカの暴君、クメーナ」
といった具合に、最終完成形と比較しても
すでにこの構築済で5~6割は完成しているのではないかという充実ぶり。
旧作の顔であった「轟く声、ティシャーナ」は当然採用されていない。
登場エフェクトを確認するために我慢して使い続けたのは
Cβ期の良い思い出である。
デッキに関しては
旧作と同じく、マーフォークを並べて育成しながら殴る簡単なデッキで
勝てる試合は、サイズと盤面で圧倒している時、
負ける試合は、除去を次々と合わせられたり、リセットされて盤面の連携が途切れた時、
といった具合に、勝ちと負けが理解しやすいのがメリットである。
アリーナは負けを気にせず勝ち星をつけあうゲームなので
デイリーなどで勝利数を稼ぎに行っている際は、即フルアタック、即投了といった具合に
高速で回転させられるのが何よりの強みである。
(確実に負ける試合が明らかに分かる点が有利ですね)
初期配布デッキの中では
なぜか一人だけ完成度が高いために、いきなり高い勝率が見込めるデッキだが
デッキの性質上、先攻で勝ちを稼ぎやすく
後攻だと一気に勝率が落ちる点は要注意だ。
クイック構築などの参加費ありのイベントに参加する場合は、
「後攻引いたから序盤みてさっさと投了」というわけにはいかなくなる。
いくら強いデッキといっても過信は禁物。
デッキの資産面は、すべてマーフォークのレアということもあり
汎用性は全くゼロ。
従って、10種中で何位とかいう評価をするのも難しいが、
下から数えたほうが早いのは言うまでもない。
星0にならなかったのは「翡翠光のレインジャー」が入っている分の加点である。
スタンダードのマーフォークデッキに興味がないなら、
ワイルドカードは1枚も使用しないのが得策で
その場合は対費用効果でいえば最大のデッキになる。
------------------------------------------------------------------------------
青赤 / Wrath of Mages
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★☆☆☆☆
青赤の配布デッキは
3期続けてのエニグマドレイク・スペルデッキ。
非常に残念なことに
バージョンアップが行われるごとにどんどん弱体化が進み
今回は何を狂ったか
ドレイクの代名詞であり、青赤が配布経路の役割であった「選択/Opt」がリストから外れた。
昔話ではあるが
Cβ初期の「Izzet Spellweaving」では、
海賊パイロクラズム、破滅の刻、絶望の星(意外と強いカードであるw)といったリセットの後
エニグマドレイクや「謎めいた海蛇」を繰り出して場を制圧する
どちらかといえばコントロール寄りのデッキであった。
今回は「ギトゥの溶岩術士」など、
非コントロール要素を持っているカードが結構採用されていて
どっちつかずで一貫性のないデッキに仕上がっている。
非コントロール要素のカード、ということは
平たく言えばカードパワーのないカードということであり
リストをみてもどのカードで勝つつもりなのか全然わからないほどである。
幸い、現在のMTGアリーナは
ドレイクに相性のよい「諜報」の能力を持つラヴニカのギルドのシーズンであり
開幕のコード入力(PlayRavnica)でもらえる3パックを始め、
ウィークリーなどでもラヴニカのパックを剥ぐ機会は多い。
MOでもイゼットドレイクデッキは5-0の記録を出しているものもあり
(https://www.mtggoldfish.com/deck/1373038#paper)
パックから出たラヴニカのカードの内容によっては、イゼットを改修していくのも手かもしれない。
もちろん、デフォルトでは10種の中でもワーストレベルのクソデッキなので
このまま使っても時間の無駄である。
青白、青黒のデッキも非コントロール系のデッキに変更されていることを思えば
今回の配布デッキデザインのコンセプトとして
「コントロールデッキは配布しない」という決定がなされた可能性も無きにしもあらず。
とすれば、最も被害を受けているのはこのイゼットの呪文デッキということになるので
リストがパッとしないのも仕方ないことなのかもしれません。
どうでもいいが、「荒くれ船員」の登場エフェクトが面白く、
これは加点要素と言ってもいいかもしれない。
資産面では
「苦悩火」はサイドボードを含めると必ず使用するカードであり評価が高い。
「川の叱責」もワイルドを割るには躊躇われる微妙位置なカード、という程度にはうれしい。
土地は配布価値が薄いドミナリアの対抗色チェックランド(自力で収集しやすいため)であり、減点である。
かろうじて星0つを免れる程度、というところ。
仮に配布デッキが5個ランダムのままであったら
黒緑とともに最悪ツートップのデッキであったことは疑う余地がない。
------------------------------------------------------------------------------
赤白 / Strength in Numbers
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★☆
資産★★☆☆☆
「民兵のラッパ手」「弱者の師」といったカードを使う
パワー2以下のウィニーデッキである。
本来プールが少ないデッキ同士の勝負では、
クリーチャーのサイズが小さいこと=圧倒的に不利な要素である。
(前回の赤白督励も最弱デッキ候補でありました)
しかし
今回は「英雄的援軍」が3枚入っているおかげで
ウィニーデッキのコンセプトが肯定されており、一転して明るい立ち位置になっている。
改修をするにしても、わざわざ誰に助言されるまでもなく
白緑の「ベナリア史」を真っ先にいれるのは白黒などの場合と同じ。
「ベナリア史2章」+「英雄的援軍」の強力コンボが決まったときには
サクサク勝利数を稼いでいけるでしょう。
デッキ自体は2マナ域のコモン枠が弱いため、
「レオニンの先兵」と相性のいい「アジャニの群れ仲間」を白黒から拝借する。
赤の太陽の化身はデッキには必要なく、土地も22~23に減らしたほうが良い。
と、まあ誰がやっても大体似たような構成に到達するのではないでしょうか。
全配布デッキのプールの中でも
「再燃するフェニックス」「ベナリア史」はカードパワーが別格なので
両方使える白赤は当分は人気になるかもしれません。
ラヴニカのパックから「教導」のカードを多く引けている場合は
もともとの土台が1/1クリーチャーばっかりということもあって、
大体の場合はそのままデッキに入れてよい。
資産面では、
レアにギャンコマが1枚入っているだけなので少し寂しいものの
どちらかというと有効なアンコモンが大量に入っている点で序盤を助ける。
スタンダードでもボロスが人気を集めており
このデッキに入っているアンコモンは穴埋めにせよ本命にせよ、あって助かるものばかりである。
無課金視点でのアリーナ初期デッキ考察、2色編。
2色デッキは計10種類あり、
運営の当初のアナウンスでは「ランダムで5個配布」ということだったが
ユーザからとんでもないトピック数での不平不満が書き散らかされた結果
10/5のアップデートにより、
「10種類全部配布」に変更になりました。
考察コメントの中にも
ちょこちょこ「アタリである」「ハズレである」とかいう
ランダム要素を意識した表現が残っているが、
こういった経緯で書いた文ということで、ひとつご理解ください。
視点としては、
もし本当にランダム5種類のデッキのみ配布で突き通した場合
などを仮定し、
各デッキごとの格差などを楽しんでもらえれば幸いであります。
なお、デッキの評価は
実用面(使用時の強さ)と、資産面(カードプール追加面の有利さ)の2つに分けて
いつもどおり5段階の星評価を打っております。
デッキリストは以下から確認できます。
http://magicarena.wikia.com/wiki/Starting_Decks
------------------------------------------------------------------------------
白青 / Artifacts Attack
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★★★★☆
アーティファクトデッキ。
「ザヒードのジン」や「サイ」が収録されていないのは
初期で配布された青単アーティファクトと合作してデッキを組め、という意図でありましょう。
まあ、実際は
そんな意図どおりにアーティファクトデッキを組む必要は全くない。
相変わらず4積みされている2マナ2/1「耕地這い」ですでに溜息が出るが、
そこから「空の技師」や「霊気盾の工匠」につなげるというレベルの低さで、
旧作「History Lesson」にはあった「アンティキティー戦争」やら「7/7トラクソス」といった要素はなにもない。
こき下ろす言葉を探すのも面倒になるくらいひどいデッキである。
改修するにしてもアーティファクト路線は捨てて、コントロール寄りに変えるのが普通の発想だ。
最初から入っている「封じ込め」3枚、「残骸の漂着」を軸に
青赤から「幻惑の旋律」を拝借し、クリーチャー枠には天使系やベナリア史などを使おう。
序盤のデッキ対決では、アゾールやネザールはなかなか強力なフィニッシャーである。
あとは、パックから出たカウンター呪文や「ギデオンの叱責」などの穴埋めカードを使っていけばよいでしょう。
ちなみにデッキは最も弱いが、資産面では高評価だ。
環境最後まで使う「残骸の漂着」と「氷河の城砦」を持っているためかなり上位である。
ちなみに
ドラフトセット2者の比較論として、イクサラン相克とドミナリアの旨味は大きく落差があり
チェックランドはイクサラン土地のほうが圧倒的に価値が高い。
(ドミナリアはDOM3パック、土地が出やすく、その他のレア取得でも報酬面が一番旨い。
対して、イクサランは土地の出現パックが少ない上、参加価値も薄いセットである)
ドミナリアの土地はドラフトから全部収集可能だが
無課金であれば、イクサラン土地はワイルドカードを割らないとまず揃わないと思っていい。
ベナリア史やフェニックスの入っている白緑や赤黒には勝てないが
イクサラン土地の中でも「氷河の城砦」は色的にも需要が高く、
資産面では10種中3番目に良いデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
青黒 / Walk the Plank
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産★★★☆☆
Cβ期には、青黒はカウンター+除去+テジマクというコントロールデッキだったが
今回は海賊デッキとして配布された。
ラヴニカのギルドにディミーアが収録されており
諜報デッキの構築済みという可能性もあった中で
これは意外な構成である。
とはいえ、デイリーは消化スピードが命なので、実用面では大きく向上している。
デッキ的には
1マナ2/1の海賊から小気味よくスタートし
先手をとって強襲していけばサクサク消化できるものになっているが
今回の二色デッキはどれもデッキが強めになっているため、相手の出してくるカードも相対的に強い。
「輝かしい天使」「シャライ」「再燃するフェニックス」などで空も封じられてしまうと、
強襲戦術が軌道から外れてしまうことも。
デッキに追加するカードとしては
黒の2マナの除去などは早めにワイルドを割ってもよいでしょう。
(Walk the Plankなのに「板歩きの刑」が1枚も入っていないのは謎である)
他、配布デッキの中で実力上位のマーフォークやボロスウィニーに強い点から
「黄金の死」は手に入れているなら採用したほうがよい。
コモンのワイルドは温存する価値がないので「海賊のカットラス」も検討してよいでしょう。
土地は25枚も必要ありません。
収録カードの資産的には
「人質取り」「遺跡の略奪者」など、ワイルドカードを使うのは躊躇するが微妙にほしい級がそこそこ入っている。
青単ジンを組む場合にはアンコの「嵐沈め」が3枚入っているのは序盤ではうれしい。
土地もイクサランの青黒だし、総じてまあまあ優秀である。
------------------------------------------------------------------------------
黒赤 / Chaos and Mayhem
------------------------------------------------------------------------------
実用★☆☆☆☆
資産★★★★★
サクリファイスと墓地利用をテーマにしているデッキだが
再燃するフェニックスがその「サクリファイス」のカテゴリに入り
デッキに収録されていることが何より嬉しい。
個人的には、これを配っていいのかという疑問もあって
再燃するフェニックスは
途上デッキ対決においてクソゲー発生機の最たる存在だと思われる。
これを全ユーザーに1枚ずつ配布するのはゲーム的には正しくないと思う。
強いカードを配る危険性は
カラデシュの実装時にだいたいの人が理解したであろう。
これを配布したということは、相手もだいたいフェニックスは出してくるということである。
たった1枚だけなので、ありがたくもらっておけばいいじゃないという話ではあるけどね。
デッキ的には3マナ1/2飛行「貪欲なハーピー」を軸にしたサクリファイスデッキだが
このコンセプトは弱いながら、入っている4マナ以降のクリーチャーが強いので
除去コンのように立ち回ることができるだろう。
青赤などに入っている「稲妻の一撃」は必ず増量しておこう。
マーフォークのロードは必ず倒せるようにしておくべきである。
デッキ資産面では
言わずもがな10種中1位である。
再燃するフェニックスが入っている友好2色デッキ(イクサラン土地)というだけで既に最優秀だが
「ギャンコマ」と「損壊名手」があり、「惨劇の悪魔」も及第。
「墓起こし」や「墓地解放」など
初期配布の黒単とレアがかぶっているのはバッドデザインだが、些事である。
------------------------------------------------------------------------------
赤緑 / Primal Fury
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産★★★★☆
Cβ最初期のイクサランブロック配布デッキでは
非常に強力だった赤緑恐竜。
今回も赤緑は恐竜での参戦である。
当時のデッキに比べると
なんと、序盤最強カード3強の一角である「殺戮の暴君」がデフォルト配置されている。
(なお、Cβ期の残りの2強は「残骸の漂着」と「ハゾレト」であった)
これは嬉しい変更だ。
出すだけで相手が即座に投了してくれることも度々あり、時短機能が期待できる。
一方で、弱体要素として
初期デッキメタとして吸血鬼やマーフォークに強い根拠であった
「帝国の先駆け」、5マナ5/5「長剣歯」が退場している。
わざわざこんなカードにワイルドカードを使うわけがないので、これは痛い変更である。
構築済対決では猛威をふるった「凶暴な踏みつけ」がなくなっているのもかなり痛い。
と、このように
旧作にはあった恐竜にこだわった要素がなくなっているようである。
初期配布デッキの
赤単から「厄介なドラゴン」、緑単から「ガルタ」などを拝借し、
単純な赤緑マナステロイド的な改修をたどっていくのが自然でありましょう。
「猛竜の幼生」「エターリ」などは
アリーナ最序盤の勝負で想像以上に強い札であり、
今回もそのあたりの渋みが堪能できそうである。
資産面では
「殺戮の暴君」を評価するかどうかで旨いかどうか意見が分かれるところである。
「暴君」よりは「残骸の漂着」のほうが使用頻度が高いという意味で、青白よりは下だと思われる。
それ以外の取り巻きレアが
ほぼ必ず使う「苦悩火」と、土地もイクサラン土地ということを考えれば
10種中第4位くらいだろうか。
まずまずアタリのデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
緑白 / Auras of Majesty
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★★★★★
デッキは非常に弱いが
「ベナリア史」「シャライ」「茨の副官」を所持しており
資産価値は全10種の中でも第2位のデッキである。
当初の運営提示ルール
「10個ある二色デッキが、ランダムで5個しかもらえない!」
の騒動になったとき
(現在はあまりの不平の声から10種全部もらえるように変更された)
当然このデッキは大アタリデッキ、もらえたら超ラッキーという華やかな評価を受けた。
5ちゃんなどでは「白緑のデッキをもらった。これを強化していけばいいのか?」
といった書き込みが散見されたが、
落ち着いてデッキリストをよく見てみろ。
実用性の面では白青と最弱の座を争うクズデッキである。
リストを見る、あるいは実際に使用してみると
デッキでまともに働くのは「サテュロスの結界師」のみで、
ほぼ全部のコモンとアンコモンが引きたくないクリーチャーである。
そもそも1マナ2/3防衛「新米騎士」や4マナ2/3「角のドルイド」が出ていて
手札にオーラ呪文がある状況ですら、やっと人並みの動きが可能になるだけで
行動としてはかなり弱いのだから
デッキを組み直すというより、白緑として一から全部作り直すのと同義である。
自力で発展させようにも、
白緑オーラなんていうアーキタイプはそもそも存在し得ないのだから
手の施しようがない。
「ベナリア史」や「シャライ」は別のデッキで活躍させよう。
白緑自体は、デッキを即座にデリートするか、コレクション展示物として放置するか。
どう考えても一度も使わないデッキである。
------------------------------------------------------------------------------
白黒 / Eternal Thirst
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★☆
資産★★★★☆
吸血鬼テイストのデッキだが、
実際には「アジャニの群れ仲間」を無限に大きくするために組まれているデッキである。
マナカーブ順に「群れ仲間」を育てる
2/2飛行「流血の空渡り」などのリミテッドコンボを始めとして、
「饗宴への召集」「聖域探究者」は何度もライフゲインを誘発できる。
一発で6/6、7/7、8/8とでかくなっていく群れ仲間は、
誰しも一度は目にする光景。
オープンベータ初週の頃の風物詩、思い出話になるかもしれないですな。
デッキの改修面では
だれがどう考えても白緑の「ベナリア史」はデッキに入るため、
デッキコンセプト的にはどんどん吸血鬼から離れていく。
吸血鬼+ナイトといった方向に進展していくだろう。
白赤のデッキをもらったら、
「アジャニの歓迎」などの専用カードはさっさと抜いて
1マナ1/1「レオニンの先兵」に入れ替えよう。
これも、特に指摘するまでもなく全員やるに決まっている変更である。
デッキを強化するにもアンコモンのワイルドカードで足りる場合が多く、
黒の除去呪文、白騎士や黒騎士は将来の汎用性も高いため、積極的に強化しやすい。
速度帯・回転率の面でもそこそこ。
デイリーで白や黒のクエストが出たとき用には、しばらく活躍してくれるであろう。
実用面でもマーフォークに次ぐ良いデッキであります。
収録レアとしては
「ヴラスカの侮辱」と「輝かしい天使」が入っており、及第レベルである。
土地がドミナリアの対抗チェックランドということを考えれば、赤緑にはやや劣る
10種中第5位、といったところ。
------------------------------------------------------------------------------
黒緑 / Saproling Swarm
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★☆☆
資産☆☆☆☆☆
今回の「5個しかデッキもらえないらしいぞ」騒動で
渦中のデッキとなった大ハズレデッキ。
収録レアがすべてスタンダードの使用に耐えないという点は
「デッキの実用性とは別の話」ということで置いておいたとしても、
デッキとしてもかなりイマイチな出来となっている。
前回Cβ期の黒緑デッキは「探検デッキ」であったが、これはかなりよかった。
配布デッキの初期メタゲームの中では非常に強いデッキだったが
コンセプトがファンガスに変わったことで見る影もなくなっている。
Cβ期の黒緑の強かった要素として
・「野茂み歩き」がアグロ種族に強い
・「黄金の死」1発ですぐ終わる相手が多かった
といった点があげられる。
野茂み歩きはコンセプトの変遷により仕方ないとしても、
とにかくマーフォークやボロスウィニーに一撃で勝てる札である
「黄金の死」がなくなったのが痛すぎる。
2マナのファンガスロードが1枚も入っていないとか、
スライムフットが1枚しか入っていないとか、
巷で言われているイマイチ要素も、当然すべてそのとおり。
上記のような問題点をワイルドカードを割って補完する価値を見いだせるか
という話になったときに、デッキの汎用性の低さから
多くのプレイヤーが価値なしと判断しこのデッキの改修を見送る結果になっても仕方ない。
ファンガス自体は、コンセプト的にはまずまず強いので
「若葉のドライアド」が引けるゲームではちゃんと勝利できるであろう。
このカードも2枚目以降をワイルドカード割って作るかというと
その専門性から、大体は「ノー」なので
汎用拡張性という意味でもかなり残念なデッキである。
資産面は語るべくもなく、10種中ワーストの10位である。
これについては多くを語る必要もない。
------------------------------------------------------------------------------
緑青 / Jungle Secrets
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★★
資産★☆☆☆☆
Cβから引き続き、青緑はマーフォークデッキが配布されたが
今回の優遇デッキとなっているようで、格段にデッキパワーが上がっている。
旧作、The River Heraldsと比べると
・1枚→3枚「クメーナの語り部」
・1枚→3枚「霧縛りのマーフォーク」
・1枚→3枚「銀エラの達人」
・0枚→1枚「翡翠光のレインジャー」
・0枚→1枚「深根の精鋭」
・0枚→1枚「オラーズカの暴君、クメーナ」
といった具合に、最終完成形と比較しても
すでにこの構築済で5~6割は完成しているのではないかという充実ぶり。
旧作の顔であった「轟く声、ティシャーナ」は当然採用されていない。
登場エフェクトを確認するために我慢して使い続けたのは
Cβ期の良い思い出である。
デッキに関しては
旧作と同じく、マーフォークを並べて育成しながら殴る簡単なデッキで
勝てる試合は、サイズと盤面で圧倒している時、
負ける試合は、除去を次々と合わせられたり、リセットされて盤面の連携が途切れた時、
といった具合に、勝ちと負けが理解しやすいのがメリットである。
アリーナは負けを気にせず勝ち星をつけあうゲームなので
デイリーなどで勝利数を稼ぎに行っている際は、即フルアタック、即投了といった具合に
高速で回転させられるのが何よりの強みである。
(確実に負ける試合が明らかに分かる点が有利ですね)
初期配布デッキの中では
なぜか一人だけ完成度が高いために、いきなり高い勝率が見込めるデッキだが
デッキの性質上、先攻で勝ちを稼ぎやすく
後攻だと一気に勝率が落ちる点は要注意だ。
クイック構築などの参加費ありのイベントに参加する場合は、
「後攻引いたから序盤みてさっさと投了」というわけにはいかなくなる。
いくら強いデッキといっても過信は禁物。
デッキの資産面は、すべてマーフォークのレアということもあり
汎用性は全くゼロ。
従って、10種中で何位とかいう評価をするのも難しいが、
下から数えたほうが早いのは言うまでもない。
星0にならなかったのは「翡翠光のレインジャー」が入っている分の加点である。
スタンダードのマーフォークデッキに興味がないなら、
ワイルドカードは1枚も使用しないのが得策で
その場合は対費用効果でいえば最大のデッキになる。
------------------------------------------------------------------------------
青赤 / Wrath of Mages
------------------------------------------------------------------------------
実用☆☆☆☆☆
資産★☆☆☆☆
青赤の配布デッキは
3期続けてのエニグマドレイク・スペルデッキ。
非常に残念なことに
バージョンアップが行われるごとにどんどん弱体化が進み
今回は何を狂ったか
ドレイクの代名詞であり、青赤が配布経路の役割であった「選択/Opt」がリストから外れた。
昔話ではあるが
Cβ初期の「Izzet Spellweaving」では、
海賊パイロクラズム、破滅の刻、絶望の星(意外と強いカードであるw)といったリセットの後
エニグマドレイクや「謎めいた海蛇」を繰り出して場を制圧する
どちらかといえばコントロール寄りのデッキであった。
今回は「ギトゥの溶岩術士」など、
非コントロール要素を持っているカードが結構採用されていて
どっちつかずで一貫性のないデッキに仕上がっている。
非コントロール要素のカード、ということは
平たく言えばカードパワーのないカードということであり
リストをみてもどのカードで勝つつもりなのか全然わからないほどである。
幸い、現在のMTGアリーナは
ドレイクに相性のよい「諜報」の能力を持つラヴニカのギルドのシーズンであり
開幕のコード入力(PlayRavnica)でもらえる3パックを始め、
ウィークリーなどでもラヴニカのパックを剥ぐ機会は多い。
MOでもイゼットドレイクデッキは5-0の記録を出しているものもあり
(https://www.mtggoldfish.com/deck/1373038#paper)
パックから出たラヴニカのカードの内容によっては、イゼットを改修していくのも手かもしれない。
もちろん、デフォルトでは10種の中でもワーストレベルのクソデッキなので
このまま使っても時間の無駄である。
青白、青黒のデッキも非コントロール系のデッキに変更されていることを思えば
今回の配布デッキデザインのコンセプトとして
「コントロールデッキは配布しない」という決定がなされた可能性も無きにしもあらず。
とすれば、最も被害を受けているのはこのイゼットの呪文デッキということになるので
リストがパッとしないのも仕方ないことなのかもしれません。
どうでもいいが、「荒くれ船員」の登場エフェクトが面白く、
これは加点要素と言ってもいいかもしれない。
資産面では
「苦悩火」はサイドボードを含めると必ず使用するカードであり評価が高い。
「川の叱責」もワイルドを割るには躊躇われる微妙位置なカード、という程度にはうれしい。
土地は配布価値が薄いドミナリアの対抗色チェックランド(自力で収集しやすいため)であり、減点である。
かろうじて星0つを免れる程度、というところ。
仮に配布デッキが5個ランダムのままであったら
黒緑とともに最悪ツートップのデッキであったことは疑う余地がない。
------------------------------------------------------------------------------
赤白 / Strength in Numbers
------------------------------------------------------------------------------
実用★★★★☆
資産★★☆☆☆
「民兵のラッパ手」「弱者の師」といったカードを使う
パワー2以下のウィニーデッキである。
本来プールが少ないデッキ同士の勝負では、
クリーチャーのサイズが小さいこと=圧倒的に不利な要素である。
(前回の赤白督励も最弱デッキ候補でありました)
しかし
今回は「英雄的援軍」が3枚入っているおかげで
ウィニーデッキのコンセプトが肯定されており、一転して明るい立ち位置になっている。
改修をするにしても、わざわざ誰に助言されるまでもなく
白緑の「ベナリア史」を真っ先にいれるのは白黒などの場合と同じ。
「ベナリア史2章」+「英雄的援軍」の強力コンボが決まったときには
サクサク勝利数を稼いでいけるでしょう。
デッキ自体は2マナ域のコモン枠が弱いため、
「レオニンの先兵」と相性のいい「アジャニの群れ仲間」を白黒から拝借する。
赤の太陽の化身はデッキには必要なく、土地も22~23に減らしたほうが良い。
と、まあ誰がやっても大体似たような構成に到達するのではないでしょうか。
全配布デッキのプールの中でも
「再燃するフェニックス」「ベナリア史」はカードパワーが別格なので
両方使える白赤は当分は人気になるかもしれません。
ラヴニカのパックから「教導」のカードを多く引けている場合は
もともとの土台が1/1クリーチャーばっかりということもあって、
大体の場合はそのままデッキに入れてよい。
資産面では、
レアにギャンコマが1枚入っているだけなので少し寂しいものの
どちらかというと有効なアンコモンが大量に入っている点で序盤を助ける。
スタンダードでもボロスが人気を集めており
このデッキに入っているアンコモンは穴埋めにせよ本命にせよ、あって助かるものばかりである。
コメント